当初の予定通り、自公で過半数を取得できない結果となる
石破政権発足8日後に、最速で行われた第50回衆議院議員総選挙は、投票日を含めた12日間という異例の短さで開催された。その内訳は下記のようになる。
自民 191(-65)
公明 24(-8)
立民 148(+50)
維新 38(-5)
共産 8(-2)
国民 28(+21)
れいわ 9(+6)
社民 1(+0)
参政 3(+2)
無・諸15(+1)
※( )内の数字は改選前と比べて
異例の伸びを見せた国民民主党に注目
上記の数字をみて、明らかに注目がいくのが、国民民主党である。蓋を開けてみると改選前の7議席から4倍増の28議席である。これは短期間に異常なほどの伸びである。
立憲も50議席増やしているものの、これは元々野党第一党である資金や人材の量であって、なんら驚きはない。しかし国民民主党は当初は野党第4党という規模だ。その大きさで、今回共産と入れ替わる形で、野党第3党に、またすべての党を対象とすると第4党となった。
短期間での大躍進は、石丸伸二氏との対談動画がきっかけ
彼らの大躍進のきっかけとなったのは、選挙前に公開されたリハックというネット番組で、玉木雄一郎氏が石丸伸二氏と対談した動画がアップされたことがきっかけだったようだ。
20代~30代の比較的若い層に人気の同番組ではあるが、今回国民民主党が提唱したマニュフェストが現役世代をメインとするものであったことや、玉木雄一郎氏の人柄も合わせて、比較的若い層に浸透したことが理由だったようだ。
今回の選挙期間中にYouTube内での検索キーワードは、国民民主党が一番伸ばしている。
また選挙最終日の丸の内での街頭演説に飛び入りで石丸氏が参加したことも、話題を呼んだ。
開票日に同党の公式チャンネルは登録者10万人達成
同党は、選挙演説を生配信したことや、有志による切り取り動画やショート動画など、地上戦と空中戦を巧みに操り、今回の議席獲得になった。
その結果、最終日の東京の選挙演説には多くの聴衆が集まったり、玉木氏による選挙中の夜の生配信などで300万越えのスパチャを得るなど、多くの結果が得られた。その中でも最たる結果が、同党のYouTube公式チャンネルである。選挙前は登録者数も4万人前後だった。それが、この短期間に10万人登録を達成したのである。
これもまた党の勢いを証明するきっかけとなった。